公開講演会「水俣と福島の間—何故、過去に学べないのか—」※要事前申込
INFORMATION
今年は、水俣病の公式確認から60年、福島第一原発事故から5年にあたります。2つの惨事に共通するのは、予兆があり、修正の機会も数多あったのに、それを生かせないまま多数の命、豊かな自然と地域社会が失われたことです。産官学で守ろうとした産業自体も衰退しました。補償額、被害額が拡大し、国民負担も膨らみ続けています。こうした事件が繰り返されたのはなぜか。過去に学べない日本社会の構造は、どこに由来するのか。「日本という社会を下へ下へと掘り下げていったとき、そこに何があるか知る手段として工場を選んだ」という、岡本達明氏(元チッソ水俣工場第一組合委員長、著書に『水俣病の民衆史』全6巻他多数)の講演をもとに考えます。
講師
元チッソ水俣工場第一組合委員長
岡本 達明 氏
1935年、東京生まれ。第2次大戦中は、長野県松本市に疎開。1957年、東京大学法学部卒業後、新日本窒素肥料株式会社入社。1970~78年、チッソ水俣工場第一組合委員長。1990年、チッソ株式会社退社。編著書に『近代民衆の記録7 漁民』(新人物往来社、1978年)、『聞書 水俣民衆史』全5巻(松崎次夫と共編、草風館、1989年~90年。90年度毎日出版文化賞受賞)、『水俣病の科学』(西村肇と共著、日本評論社、2001年。01年度毎日出版文化賞受賞)、『水俣病の民衆史』(全6巻、日本評論社、2015年)。
朝日新聞編集委員〈環境?エネルギー担当〉
石井 徹 氏
1960年東京生まれ。上智大学法学部卒業後、広告会社を経て1985年に朝日新聞社入社。盛岡、成田両支局員、東京本社社会部員、青森総局長などを経験。2005年、英エジンバラ大学客員研究員。担当分野は、地球温暖化、生物多様性、廃棄物などの環境問題と自然エネルギーを中心とするエネルギー問題。著書に『地球異変』『地球よ 環境元年宣言』『エコ?ウオーズ 低炭素社会への挑戦』(いずれも共著)など。
日本環境ジャーナリストの会会長
水口 哲 氏
シリーズ?エディター(『持続可能な都市への理論と実践』、原題Theory and Practice of Urban Sustainability Transitions、独Springer、2016年~)。1957年北海道生まれ。早大法卒、博報堂在職中は、ディーゼル車NO!作戦、クールビズ、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次と第5次評価報告書の広報を担当。共著に『アメリカは自由貿易に反対する』(93年、農文協、農業ジャーナリスト賞受賞)他。「日本環境ジャーナリストの会」(91年設立)の第13代会長。
ESD研究所所長、社会学部?同研究科教授
阿部 治
詳細情報
名称
内容
14:00 受付開始
14:30~14:35 開会挨拶(阿部 治)
14:35~15:30 講演(岡本 達明 氏)
15:30~16:00 会場との質疑応答(進行:石井 徹 氏)
16:00~16:05 閉会挨拶(水口 哲 氏)
対象者
申し込み
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